東京消防庁が19日、公式X(旧・ツイッター)を更新。救急要請においての『緊急性のない』通報について事例を上げて訴えた。
■救急車ひっ迫アラートを発表
きょう19日も9月後半とは思えない厳しい残暑が続き、東京都心も午前の時点で30℃を超えるなど、熱中症にはまだまだ警戒が必要な状況だ。
さらに新型コロナウイルスと季節外れのインフルエンザ同時感染の増加もあってか、医療機関を受診する人が増えているよう。同庁はこの日の午前、救急車ひっ迫アラートを発表した。
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■『緊急性のない』通報事例
それから約1時間半後には「119番通報が非常に多くなっています!」と投稿。
「『タクシーで通院しようと思っていましたが、タクシーがつかまりません。救急車をお願いします』。これは、実際にあった『緊急性のない』通報です」と例を上げて紹介し、「119番は緊急通報です」と訴える。
救急車はその名の通り“救けに急ぐ車”であり、その出動は1分1秒を争う。同庁は「不要不急の電話については、最後までお話を聞かずに切断する場合があります。他の緊急通報を優先するための措置ですので、ご理解をお願いします」と続けた。
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■通報するかどうか迷った場合は…
なお、同庁の過去の投稿によれば診療可能な病院の問合せ、日常生活での困りごとの相談等、緊急性の低い通報が全体の約2割を占めているとのこと。
自力で病院へ行くか救急車を呼ぶか迷った場合はネットで検索できる「救急受診ガイド」または電話で相談できる「#7119」を利用するなど、適切な判断が必要だ。
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■「非常識にも程がある」「明日は我が身」
救急車をタクシー扱いする人がいるという衝撃の事例に「いや救急車とは何たるかを義務教育で教えたほうがいいかな…」「しょーもない通報で助かる命が助からなくなる可能性ありますので、ほんとやめて」「非常識にも程がある。電話した人間は恥を知れ」と呆れる声や怒りの声が上がった。
また、「本当に必要なタイミングで利用できるようにならないとですね。明日は我が身」との声も。自身が本当に救急車を必要とした際、不要不急の要請によって到着が遅れたら…という想像ができれば、ことの重大さに気づくのかもしれない。
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■「119番は緊急通報です」