アニメ映画『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』の大ヒットと、冴羽リョウ役を36年以上にわたり務める神谷明の喜寿を祝い、9月18日、新宿にて大ヒット舞台あいさつが実施された。
【写真】神谷明の77歳の誕生日を『シティーハンター』特製ケーキと77本のバラの花束でお祝い!
本作は、1985年に北条司が「週刊少年ジャンプ」にて連載を開始し、単行本の累計発行部数は5000万部を超えた『シティーハンター』の劇場版アニメ最新作。
TM NETWORKのエンディングテーマ「Get Wild」とともに神谷明(冴羽リョウ役)、伊倉一恵(槇村香役)、こだま兼嗣総監督、さらにゲスト声優として“モヒカンの容疑者”役を演じたEXILE/FANTASTICSの世界が登壇。
はじめに神谷が「自信はあったのですが、公開するまでは不安もだいぶあり、(週末ランキング)第1位ということで本当にうれしかったです。ありがとうございます! この勢いでもっともっとがんばっていきたいです」と大ヒットスタートへの感謝を述べた。リョウの相棒・香役の伊倉一恵も「神谷さんもおっしゃる通り自信はあるしスタッフも頑張ったし、それが公開一週間前くらいから胃が痛い気持ちになって来て…でも1位スタートでうれしくなってお酒も飲みました!」とほっとした様子。
「作っているときは思いっきりアクションをつけたりするのが楽しくてイケイケでやっているのですが、出来上がってくると急に不安になる。ふたを開けてみないと分からない」というこだま総監督も「こうして舞台あいさつや、劇場に来た時に初めて多くの人が観てくれているということを実感できます」と大勢の観客で満席の客席を見渡しながら、今の心境を語った。
大の『シティーハンター』ファンという世界は「初日に観に行かせてもらって、新宿や近所の映画館で3回観ました。大人数の中で観たけど、隣の方で泣いている方もいて、グッズも売り切れていたり、本当にたくさんの人が観ている映画だなと思います」とヒットを肌で実感している様子。また、両親も『シティーハンター』ファンだと言い、「うちの親が大喜びで! 親孝行できました」と初参加の喜びを語った。
神谷と一龍齋春水(野上冴子役)と番組に出演した際に『シティーハンター』の声優をやってみたいと話したことがきっかけで本作への出演が実現した世界。「直談判してみるものですね。役者をやっていたらみんなが出たいと思う作品なので。(お願いした)何日か後に台本を渡されて、運を使い果たしたかなと思うくらい光栄な出来事でした! 現場では(神谷、伊倉)2人とも、本当に優しくしてくださった」と貴重な経験を振り返りながら興奮気味にコメント。
演じた“モヒカンの容疑者”役については、「よかったよね。いきいきと演じられていた」(神谷)、「相手役を揺さぶる演技をしていましたね」(伊倉)、「それほどいい芝居をされたということですね」(こだま総監督)とレジェンドたちがみな口をそろえて世界の演技を絶賛すると、「生意気な役だったけど、先輩方の胸を借りる気持ちで演じました」とひたすら恐縮しきりの様子だった。
イベント当日の9月18日は、神谷77歳の誕生日。『シティーハンター』らしく、100トンハンマーがあしらわれたバースデーケーキがお披露目されると、会場からは大きな拍手が。世界の「せっかくなのでみんなで歌いましょう!」の掛け声をきっかけに、客席も一緒に「Happy birthday to you」のお祝いソングの大合唱が巻き起こり、一気にお祝いムード一色となった。
神谷も「こんなことは初めて。77歳の喜寿、“喜び”の“寿”ですよ。こんなにうれしいことはないですよ!」と感激の様子。会場中を代表して伊倉から「こんな喜寿はいない。すてきですね!」と77本の真っ赤なバラの花束を渡された神谷は「ありがとうございます。ずっしり来ます。自分がこの年齢まで仕事を続けられるということを、この業界に入ったときは想像もしていなかった」と喜びを口にする。そして「そうそうたる先輩が声優までの道の線路を引いてくれて、そこに乗せていただいて今があります。素晴らしい運をもっていた自分にも、このような素晴らしい作品に恵まれたことにも感謝したいです。77歳の誕生日が大ヒット感謝のイベントということはもしかしてまだ続くかな? そういう日にしたいと思います」と感無量の様子で喜びを語った。
さらに「みなさんの応援がなければそれも叶わないと思います。なお一層の応援を神谷明、ここにいる皆さん、『シティーハンター』のスタッフに送っていただければと思います。うれしいです!」と続編への期待を込めつつ、改めて感謝を述べた。
神谷のコメントに、大きく温かな拍手がなかなか鳴りやまぬ中、再び神谷から大ヒットのお礼を込めたあいさつが。「改めてご来場誠にありがとうございます。今作は皆さんの応援のおかげで生まれました。この映画が次につながること、これは僕の大きな夢です。今日は誕生日でもあります、みなさんどうぞその夢をかなえてください」と客席一人ひとりの顔を見渡しながら、熱量たっぷりにメッセージを贈った。最後は「もっこりもっこりもっこりありがとうーーー!!!」と笑顔で手を振って退場し、イベントは終了した。
なお、新たなイベントとして10月1日TOHOシネマズ新宿でスペシャルトークイベント&応援上映舞台あいさつの開催も発表された。
『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』は公開中。